| 文学酩酊日誌<2008年1月9日> 花村萬月著「ゲルマニウムの夜」 なかなかグロい。読んでいてむうっしたにおいを感じました。主人公が喧嘩強くて男前属性なのがいいですね。 朱川湊人「いっぺんさん」 一生に一度だけ願いをかなえてくれる神様、いっぺんさんの話と、他、ちょっと奇妙な短編。八十八姫の展開は怖くて悲しくて切ない。それにしても全編が神様「いっぺんさん」にまつわる話だと思ってました。ちょっとがっかり。 町田康著「猫のあしあと」 町田康の飼い猫(預かり猫)9匹との生活を語るエッセイ。町田&ゲンゾーの写真が好きです。よっぽどゲンゾーが好きだったんだね…。愛猫の死って悲しいなあ。 重松清著「カシオペアの丘で(上下)」 よかった。上巻でしっかり人物描写してあるから、下巻で一気に涙腺が緩みました。介護する嫁とガンが手遅れで治らない主人の会話の章の「こどものころのえりがほしい。おばあちゃんになった、えりにあいたい(中略)おさななじみになりたかった。きがついたらそばにいて、そばにいるとわかったときからずっとはなれずにいたかった」は、見るだけで泣ける。重松清は相変わらすこういうのが得意だなぁ。 文学酩酊日誌<2008年2月11日> 群ようこ著「挑む女」「三味線ざんまい」 前者は4人の女のいろんな話。姑と同居する羽目になる女の話しが一番面白かった。後者は三味線を始めたというエッセイ。かなり難しそう。 浅田次郎著「月島慕情」 表題作が明治時代の話で、それ以外は昭和テイスト。人情話で、読後にちょっとしこりが残る感じ。でも好き。 石田衣良著「REVERSE」 ネットオカマとネットオナベが恋してすったもんだの話。オカマは何でかもてるし、オナベは自分勝手すぎる。作中でオカマが「僕はゲイなのか?」と悩む場面がありましたが、多分あの変な描写は作者がゲイ役で銀幕デビューしたからだと思う。話の肥やしにしてるなんて強かだなぁ。 文学酩酊日誌<2008年3月19日> 町田康著「きれぎれ」 読みたいと思えどあまり滅多に最後まで読めたためしがないので、何とか勇気を奮い立たせて読んだのであるが、何と言うか。立て板に水流しっぱなしのような。そんな文章の羅列についていくのがやっとで。何の話だったか2割ぐらいしか覚えていないのであった(文体模写挑戦の結果)。 町田康の文章は癖がありすぎて、ちゃんと読めるようなテンションにならないと読めない。未だにパンク侍、斬られて候読みたくても挫折しています。うう、いつか読むから、いつかいつか。 大槻ケンジ著「リンウッド・テラスの心霊フィルム」 ショートショートをはさんだ詩集。いくつかは歌になっているらしいので聞きたいな。読み終わって、以前読んだ、ぱはば「ぼくはあなたを知らない」を思い出しました。作風というか、世界観が似てる。自殺少女。 姫野カオルコ著「ツ、イ、ラ、ク」 分厚くて読みでがありました。恋とは堕ちるもの、の文章が格好いい。でも話の中の、一つ上の先輩と交換日記してるのに若い教師と愛欲に溺れているのはいかがなもんか、と思ったり…。先生×生徒(中学生)で、そのあたりの描写が好きです。イイのを読みました。 文学酩酊日誌<2008年4月23日> 村上龍著「案外、買物好き」 村上ドラゴンが何でシャツとネクタイを買うのか、またその記録の本。ずいぶん外国へ入り浸っているのがなんとも。 蜂谷涼著「へび女房」 ここで言うへびは、薬にするへび。幕末が過ぎてせっせと薬売りをする女房の話や外人の嫁になった女の話など。濡れ場の描写があることを知らないで先に母に読ませたのでちょっと気まずくなりました。二話目が好きです。 浅田次郎著「憑神」 先に映画見ちゃったのですがね。男は何かのために死ななきゃならないのかな、と思って切なくなった。女は何かのために生きる(様な気がする)。映画は死神×主人公だったのに、原作は主人公×死神だったのでちょっと意外でした。わしと一緒に生きてくれ!はいいなぁ、言われたいなあ。 長新太著「なんじゃもんじゃ博士 ハラハラ編・ドキドキ編」 まんが童話。味わい深くてゆっくり読める。「〜なのよ」「アリマシェンカ!」のナレーター口調が大変かわいい。なんじゃもんじゃ博士とお供のゾウアザラシが毎回15コマの中を冒険中。作者はもっともっと生きてほしかった…。 文学酩酊日誌<2008年5月12日> 岩井志麻子著「匿われている深い夢」 夢に見る夢と、憧れる夢がキーワードっぽい。短編集で、出てくる女はみんな「中途半端に美人(むしろ可愛い)で、嫌われるタイプ」、そして東京へ出て風俗商売するという感じでした。テンプレートみたいでした。女独特の「あの子が嫌い」な心境がかかれてて、さすがだと思った。 中島らも著「永遠も半ばを過ぎて」 詐欺師が色々詐欺する話。何かに取り付かれて小説を書く、というくだりはいいなぁ、共感しました。 あと、漫画「いわせてみてえもんだ」読みました。オタクで漫画のキャラに恋する女の子と、そのキャラそっくりの男の恋愛話。女の子のために自分の名前を間違われても頑張って、コスプレしてキメ台詞まで言っちゃう健気な男の子が大変良かった。あと4歳若かったら号泣してた。 文学酩酊日誌<2008年5月20日> 石田衣良著「夜を守る」 今度の舞台はアメ横だ!アキハバラ@DEEPのアメ横バージョンっぽい。アポロ、サモハン、ヤクショ、天才(通称)の4人がアメ横のために日夜、倒れた自転車直したり、酔っ払いを解放したり、いざこざに巻き込まれたり。ヤクショが好みです。他のタイトルにしても良かったと思うんだけど。 朱川湊人著「スメラギの国」 作者が昭和ホラーをしてくれなくてちょっとさびしい。話は、猫をひき殺してしまったがために復讐を受けるという、人間対猫の話。男を苦しめるために運転中、次々と猫がひき殺されるので大変えぐい。猫好き注意。後半のスメラギ(ちょっと進んだ超能力猫)の、「カワイイナァ……赤チャン」「カワイイナ……赤チャンッテ、イイナ」「赤チャン、カワイカッタナ……」がどうしようもなくつらくて、泣きそうになった。 畠中恵著「つくもがみ貸します」 しゃばけと違うものの大体はそんな感じ。こっちのつくもがみ達は生意気なので好きじゃないです。何はともあれ、最後に主人公らがくっついたので、読後が良かったです。 文学酩酊日誌<2008年6月10日> 川島誠著「夏のこどもたち」 はじける青春時代の、その中の鋭い切れ込み。話がすれすれな感じでとても好きです。ああ、デビュー作読みたい。 石田衣良著「親指の恋人」 金持ちのボンボンと一日をキリキリ生きてる女の子の話。スミオとジュリアとか携帯でつながった二人とか、そのあたりの背景と話の展開がどうも携帯小説臭い。結局死ぬ。 小川糸著「食堂かたつむり」 料理好きだから、田舎で食堂を開こう。最後のおかんへの料理、死んだあとのエピローグが切なかった。あと、豚を解体するくだりは、食べるということは食材に感謝して食べることだなぁと改めて思いました。 岩井志麻子著「十七歳」 タイトルは歌舞伎町でもよかったんじゃないかなーと思っていたのですが、何で十七歳か分かると、なるほど、と思いました。が、話はちょっと分からず…。 森見登美彦著「夜は短し歩けよ乙女」 大変カワイイ。黒髪の乙女&乙女に恋する先輩が語り手で話が進んでいきます。ドタバタしてなかなか二人がくっつかない、そのもどかしさ。非常に面白かった。映像化しないかな。してほしいな。 文学酩酊日誌<2008年7月3日> でも読んだのは6月。 重松清著「トワイライト」 登場人物の一人がめちゃくちゃ嫌いです。相変わらず作者の人物描写がすごい。 新堂冬樹著「アサシン」 暗殺者となって一人で生きてきた男が恋を覚えた話。花言葉がなんとも切ないキーワードでした。 伊坂幸太郎著「ゴールデンスランバー」 突然、首相殺しの冤罪を吹っかけられる話。結局「負け」なのが悔しい…。読書中、テレビにつるの剛士が出ていたので、主人公=つるのを想像して読みました。ぴったりだと思った。 三浦しをん著「まほろ駅前多田便利軒」「仏果を得ず」 たまたま手に取ったので読書。面白かったので、他の本も読もうと思ってます。「まほろ〜」の主役二人が好き。 それと岸和田少年愚連隊、岸和田のカオルちゃん、ガラスの仮面を再読。 |